国際単位系(SI)

現行の単位系の基本は、国際単位系(Le Système International d'Unités, SI)です。SIは、1960年の国際度量衡総会(Conférence Générale des Poids et Mesures, CGPM)で決議され、他の国際的組織(ISO、IUPAC、IUPAPなど)の協力のもと、数回の修正や拡張を経て普及の努力が続けられています。

IUPACは1969年7月の総会においてSIを全面的に採用しました。SIはすでに世界の多くの国で採用され、科学と工学のあらゆる分野でこの単位系を使うことが勧告されています。日本においても計量法、日本工業規格(JIS)などに採用されています。

SI単位は互いに独立な七つの基本単位(SI base unit)およびこれらの積または商としてつくられる組立単位(SI derived units)から構成されています。また、いくつかの10進法の接頭語(SI prefixes)が決められています。

SIは次のような特長があります。
(1)一つの物理量は原則としてただ一つのSI単位を持ちます。
(2)SI組立単位はSI基本単位の積または商の組み合わせでつくられ、単位の換算に1以外の数が現れない、一貫性のある単位系です。
(3)単位の定義は科学技術の現状で許される限りの明確さを持ちます。
(4)SI単位にSI接頭語を一つつけた単位とを使うことができます。
(5)組立物理量の次元は、そのSI組立単位をSI基本単位で表したものに対応します。

※SIという略語の由来
「国際単位系」の英語名は"the International System of Units"ですが、国際度量衡総会の公式な用語は19世紀のメートル条約以来の伝統でフランス語と定められているので、国際単位系の略語もSIで統一されています。